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チェコ、ドイツへの旅

今年は記録的な寒さが続いていますね!
檜原村の払沢の滝も見事に全面結氷しました。12年ぶりとか。
ニュースで取り上げられたこともあり、事務所に近い払沢の滝駐車場は冬のオフシーズンにもかかわらず連日満車状態。そして、冬季オリンピックも開催され、なんだか今年の冬は賑やかな感じです。

全面結氷の払沢の滝

さて、先日一週間ほど休みを取ってチェコ、ドイツ研修旅行に参加してきました。
主催は東京おもちゃ美術館で、ザイフェン村のおもちゃ工房見学とニュルンベルクの国際玩具見本市やトイショップ巡りが目的の旅です。
檜原村は2014年にウッドスタート宣言を行い、木材資源を活用していく手段のひとつとして木育に力を入れていくことを宣言しました。そして、東京チェンソーズとしても、村を支えていくために、新たな木材産業を興し、雇用を創出していくことを提案してきた経緯もあったので、ドイツにおいてその可能性を探ってきました。

今回の旅では、木育や木材産業ということにとどまらず、様々な気づきを得ることができました。
チェコの素敵な街並みと音楽のある風景、ドイツに移動しザイフェン村で感じたトイビレッジとしての統一感と心意気、木製玩具離れと中国への輸出、ヨーロッパ特有の電線のない風景、古い街並みの保存と活用、自転車政策、再生可能エネルギーのある風景、国民に根付いている森林や木のある暮らしなどなど、一週間ではその暮らしの一端を感じただけできちんと理解ができていませんが、少しづつその気づきを元に深掘りしていきたいなと感じました。
久しぶりのヨーロッパということもあり、眼に映るすべてが新鮮で、なんでもよく見えてしまうと言うことを差し引いてもドイツは素晴らしい国です。ただ、単純にドイツの真似をしても仕方がないので、そこで得た気づきをどのように何に生かしていくかが肝心です。
なぜ、ドイツは美しい街並みを残せて、日本は残せなかったのか。
なぜ、ドイツは暮らしと森林が近くて、日本は暮らしと森林が遠い存在になってしまったのか。
などなど、ドイツと日本の何が違うのか知りたくなりました。

日本は小さな島国とはいえ、経済大国でありながら国土の70%が森林に覆われています。その首都である東京でさえも36%の森林があるという素敵な事実。森林の質で言えば、決してドイツにも負けていません。それでも、ドイツと日本の大きな違いは、暮らしに木や森を取り込むこだわりの有無のように感じました。都市でハードに暮らすほど、木や森に癒されたい。そうすることでうまくバランスが取れるのでしょう。だからこそ、その木や森がどうあるべきか、どうあってほしいかが大事になってくる。
木材生産としての林業のニーズは薄れていますが、森林は国にとって基盤です。日本が安心して経済活動ができるのは、豊かな森林があることで豊富な水と豊かな土地と海があるおかげです。そんな当たり前のことを、大事にできるかどうかが、その国の民度に現れてくるのですね。
プラハの空港では、出口で花を手に恋人を待っている青年がいました。日本人は当たり前のことをキチンと伝えることが苦手な民族なのかもしれません。

そんなことをいろいろと考えさせてくれた旅でもありました。もともと妄想癖が強いので、少しのネタで結構飛躍できるタチです。なかなかブログの更新ができてませんが、このドイツで感じたことを忘れないうちに、少しずつアップしていきたいと思います。このテンションが続くあいだ限定ですが、お付き合いいただければ嬉しいです。

非常口に駆け込む人々

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